岡田先生が担当するRFグループから新修士2年の佐藤さんです。




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――佐藤さんは岡田先生担当のグループという事で、お話を伺います。今日はよろしくお願いします。

こちらこそよろしくお願いします。

――まずRFグループについて教えてください。

RFはRadio Frequencyで、高周波という意味です。高周波回路では、素子が低周波のときとは大きく異なる特性を示し非常に複雑になります。 その高周波帯の中でも60GHz帯という周波数帯域を利用する無線送受信機の開発・研究を行っています。

――60GHz帯を使った送受信機とはどのようなものですか?

高画質動画などの非常に大きな大容量データを、2~3秒の間に転送させることができるようになります。
スマホやタブレットなどの普及で1つの周波数帯の負担が大きくなっているので、 新たな周波数帯として60GHz帯をを拡大していくことは、非常にホットな課題で最先端の研究です。

――送受信機の設計・研究は具体的にはどのように行うんですか?

無線送受信機は、大きく分けて送受信回路と発振器の2つがあり、RFグループの中でこれら2つを担当するグループに別れています。 発振器グループではより精度のよい搬送波を生成する発振器の設計、送受信回路担当グループでは信号の増幅や搬送波とのミキシングなどを取り扱っています。

――研究成果はどうなんですか?

国内学会はもちろん国際学会にも毎年たくさん投稿しています。 国際学会で海外に行くことがライフワークになっている人もいるみたいですね(笑)
アジアやアメリカ、ヨーロッパなど様々な場所で開かれているので、研究をしっかり頑張って成果を出せば行けます。 4年生でも相応の成果が出れば、国際学会で発表する人もいますしね。

――佐藤さん自身は学会などに投稿はされたんですか?

すでに2回ほど国内学会で発表しました。 現在ヨーロッパで開かれる国際学会に投稿していて、受理されるかどうかの審査待ちの状態ですね(キリッ

――審査は厳しいんですか?

当然人気や権威のある学会ほど投稿者のレベルも高く、内容が良くないと簡単に拒否されてしまいますね。 学会に行くためにみんな必死です。

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―― 1番難しい学会はなんなんですか?

回路系としては最高の学会でオリンピックと呼ばれているISSCC(international solid state circuit conference)という学会があります。 当研究室でもISSCCに投稿するのが大きな目標の1つであり、毎年投稿して採択されています。 特に60GHzの周波数帯を用いた送受信回路では世界最速の性能を誇っており、未だ破られていません。

――なんか凄そうですね。

凄いです(ドヤァ

―― はぁ・・・・では最後に何か一言お願いします。

世界一、最先端の研究!よくあるお決まりの定番文句みたいですが、本当にそんな研究ができます。 厳しい環境ですが、高い目標をもった人に来てもらいたいですね。

―― ありがとうございました。



学生一口メモ
佐藤 慎司
2012年から松澤・岡田研究室所属

送信機設計担当グループ所属。トランジスタの数式モデル化に心血を注ぐテレビっ子。